9/10 Wed
秋のゲームマーケットのためにサークルカットを作らねばならない時期になりました。サークルカットは自分の未来を自信たっぷり断言するくらいがちょうどいい。こんなゲームを作る! 作るのだ!
twitterらくがき。「好きな要素」を募って、それを詰め込んでキャラ絵を描きます。
まずリクエストの1/4くらいを一気に詰めてみた(自然と語尾が「じゃ」になるよね)
武装な女の子と学ランは相性がいいみたい
さんまいめ。キャリアウーマン分……?
これでラスト! ファンタジーだと思ってる以上に要素をぎゅうぎゅう詰め込みやすかった。褐色肌は描いてて楽しかったので、もっとらくがきしなきゃね−。(記入忘れてた要素があった。この絵にはさらに「弓矢」「傘」「巨大武器」「首から下げたゴーグル」が含まれてます。15要素入りです) #フォロワーさんの好きな要素を詰め込んだ創作女子を描く
9/13 Sat
明日には艦これオンリー(ひだりの情報群を参照)に出展するサークル辺境紳士社交場です。二次創作に打ち込んでみる、がテーマの2014年春夏でしたが、オンリーイベントはそのクライマックスって気がしますね。オールジャンルの即売会となにが違うのか、直接見てこよう。
同人誌と言えば、この夏はいろんな素敵同人誌を頂いたり買ったりしておりました(交換できる新刊を作っててつくづく良かった、と思う一瞬)。ごくごく一部ですが、自分メモを兼ねて紹介してみます。
(奥左上から)
薄着学園
(ユニグラ/UNiGra)
TAQROさんによる「薄着少女を集めた12Pフルカラーイラスト本」。素晴らしい色とデザイン。超スタイリッシュで超フェティッシュ。表紙につやぴかPPが貼られてるけれど、これひょっとして自家出力本なんじゃないか? と思いつつ、それにどこまでも確証の得られない造りのかっこいいフルカラー本です。
空想ラノベ読本
(I.S.W DESIGNING)
デザイナー柊椋さんによる箱入りライトノベル表紙同人誌。一見意味がよくわからない説明文だけど、ほんとそのまま、箱を開けると素敵な「架空ライトノベルのカバー」がたくさん詰まっています。世の中にこんなコンセプトの同人誌があんのか、と自分は心の底からびっくりしました。イラストレーターさんも、参加するの楽しかっただろうなあ。
GALAXISM RKGK
(GALAXIST)
自分が一方的に憧れているイラストレーターBLADEさん(艦これ日記連載に感想を頂けて、今回初めてコミケで挨拶できました)のフルカラーイラスト同人誌。とにかく圧倒的に可愛い。めくってると自分は「絵の力のありかた」を深く考えてしまいます。自分も力のある絵を描きたいなあ。後半がすこぶるえろいのでなかなか大っぴらに開けません。良い。
(手前)
A.D.2011 COMPLETE
(Diverse System)
自分が初めて知った同人音楽サークル「Diverse System」。USBメモリに2011年の総集盤が詰め込まれています。
考えつきさえすれば、実行力さえあれば、情熱さえあれば、つくれる形は無限にある(同人だってそう)。
あと買い逃したアルバムも多いので、全部入りはもう、単純に嬉しい! じっくり聴こうと思います。
この総集盤がどれだけ特異な形をしてるかってことは、一目瞭然です。
艶消しに磨かれた金属板に内包された音楽コンテンツ! Cooool!!
(奥左上から)
EroGame Flyer Archive
(OTAD)
「2014年のエロゲーのチラシを集めてそのデザインを分析する」という、とっても狙いがシャープな同人誌。これはほんとに同人誌らしい同人誌だと思います(商業だと成立させづらい、という意味で)。たいへん面白かったです。エロゲーは遊ばないけれど、自分は結構絵柄のよりごのみが激しいんだな……というのも分かった(笑)。
ご注文は修羅飯ですか?
(Circles' Square)
同人と人生を切り取るCircles' Squareさんの新刊、今回のテーマは「修羅場(〆切直前、同人作家が死にそうになりながら原稿を作る期間のこと)でもおいしいご飯をつくろう!」です。表紙可愛くていいなぁー。ほっこりしながらこりゃ美味しそうだと感心して、読み進めた手はすぐにぴたりと止まりました。こ、こいつは…………大人の力で作り込まれた、ネタ本だ!! なんでこんな丁寧に作っちゃうんだ! 好き!
PLOTTER 4
(PRINTGEEK / clocknote.)
「作り手のためのハウツーやコラムを収録した同人雑誌」と銘打たれた、デザイン系同人誌。自分は同人という言葉を「個人規模で作るものぜんぶ」と捉えていて、プロが同人誌を作るということがどういうことか、このシリーズを思い浮かべて自分の背筋を伸ばすようにしています。研ぎ澄ましながらもしっかり「丁寧」な語り口の、とても精巧な同人誌です。憧れます。
(「同人誌の奥付に使用用紙をメモる」アイディアはこの本から頂いています)
毎回アクロバティックな印刷に挑戦しているPLOTTER、今回は「ホログラムを雨に見立てる/マットニスを使ってホログラムの一部を消している」技術を見せてくれてます。ぞくぞくする。
妖精さんのお酒辞典
(suntrap notes.)
奥さんこと
神無宇宙さんが挿絵を担当した、古今東西のお酒を集めた同人誌。水彩絵の具による作画行程を後ろから見ていましたが、ほんとに丁寧で良い仕事をたくさん重ねていました(じまんげ)。なんというか、「同人誌っぽくない」独特なカバーデザインだよね。素敵。
かわいいイラストにほっこりしつつめくれば含蓄が深まる(下戸でもお酒の知識って面白いものなのだ)、魔法じみた同人誌。
そしてうちの夏の新刊二種です。艦これ本「METHOD of the SEA」は在庫僅少(一次創作だと考えられないくらいの大規模な売れ方でした。創作もこれに届くくらい頑張ろう)につき、月末に向けて再版を進めています。TABEMONOPOOL morningはまだまだ潤沢。
同人誌infomationにリアルタイムな窓口情報を載っけてるので、上記の素敵同人誌の数々と一緒に、カートに入れてあげてね。
9/14 Sun
不定期艦これ日記 艦これオンリー出撃編
その日、自分が出撃を命じた遠征は「艦これオンリーに出撃せよ!:作った同人誌を満載した艦隊を運用し、有明ビッグサイトにて戦果を挙げよ」。
その重命を担ったのは雷、電の二人。
これから綴る記録はおそらく艦これプレイ日記ではない(そりゃそうだ)。だけど、これは紛れもなく、自分にとっての「艦これ」という遊びの一翼を担うものなのだ。
雷(いかずち) 電(いなづま)
「えっと……えっと、どういうことなのです?」
「私達の司令官が艦これオンリーイベント
(艦これファンのみんなが同人誌を作ってみんなで買うお祭りのことよ!)に参加したから、その体験談を私達におきかえて日記に書こうっていうことみたい」
「へぇーそうなのですね(……まだるっこしいのです)」
「準備中なのに、もうすごい人なのです!」
「ビッグサイトには世界中から同人誌作ってる司令官の人たちが集まってくるのよ。それを買いに世界中の同人誌好きな司令官の人たちが集まってくるの。そう、ここから見える人みんなが司令官よ! 言っててちょっと怖くなってきたわ!」
「あ、あのポスター! ツイッターとかピクシブとかでよく見る絵なのです!」
「レベルの高い司令官の人ね。この会場には、有名を馳せるすっごい人もそのへんにごろごろ座ってるのよ。きっと5kmくらいの行列を迎え撃つんじゃないかしら!」
「負けてられないね、雷」
「うん、私達もやっちゃるわよ、電!」
「そういえば、今日はなんで、電と雷が出撃したのです? 漣じゃないの?」
「見本誌
(机の上で立ち読みできるサンプルな本のことよ!)に私達のイラストを貼ったからみたい」
その場で描いて切り抜いて貼った
「その場で描いたせいか、ちょっと似てない気がするのです」
「司令官、描き慣れてないのね。でも大丈夫、見本ってでっかく描いてるんだから、みんな手に取ってくれるわ! この調子で設営するわよ!」
「あ、誰か挨拶にきたのです。こんにちはー。えっ、お土産いただけるのですか? ありがとうなのです! ええと、この本は……」
「あーっ!
艦これーしんぐ! 艦これーしんぐの人だ! わあ、いつも見てるわ! 応援してるわ!」
「ええ、こっちの日記も見ててくださってたのですか? はわわ、はわわ。ありがとうございます、ええと、うちの本と交換させてください、なのです、はわわ」
「…………びっくりしたわね。こっちを探してくれてたなんて」
「びっくりしたのです……。おっきな缶バッジももらっちゃったのです。こっちから渡すの、本だけでよかったかなあ」
「新刊落としてないだけ良かったじゃない!
(原稿が間に合わなくてイベントに本が用意できなかったことを「落とす」っていうのよ! 懲罰会議ものよ!)」
「設営すすめなきゃ。会場の音楽が、いつも聴いてる艦これの曲……の、ちょっと違う感じの曲なのです」
「ゲームのBGMをアレンジして発表してる司令官のCDを掛けてるんだわ、たぶん」
「なんだか艦これの中にいるってかんじがするね」
「なに、それ? でも、うん、そうよね。ちょっといい気分だわ」
アナログ原画展示とあとがきペーパー
「ふぃー。だいたい設営できたのです!」
「那珂ちゃんペーパー持っていってね目印だけは、前の夜、司令官が夜なべして作ってたのね。マメね!」
「マメだったら、見本に貼る私達のイラストだって……」
「気にしない気にしない! さあ、11時! イベントが始まるわ!」
「わあ! すっごい人が押し寄せてくるのです! どこかで5kmくらいの行列ができたみたいなのです! 前が見えないのです!」
「油断しないで、最初の敵影……じゃなくて、最初のお客さんが来たわ! どうぞ見ていってくださーい!」
「ししし新刊ですかっ!? はいこちら、1部1000円になるのです! ペーパーも付けておきましたのです!」
「ありがとうございましたー!」
「わあ! 次のお客さんが二人も! はわわ、はわわ」
「落ち着いて、大丈夫、私がいるじゃない! らっしゃいらっしゃい!」
「道の向こうに水着の子が歩いてる幻が見えるのです」
「すごい、本物の潜水艦だわ。あ、あっちに黒マントの人が」
「きゃあ、木曽さんなのです! 格好いいなあ」
「まわりのお客さんは普通の格好だから、なんだか現実感がなくなっちゃうわね……わあっ、赤城さん来た!? 本物だわ!」
「はわわ、ごめんなさいごめんなさいうちなんかに、はわわ1000円なのです」
「…………あわあわしちゃったわ」
「目の前に立たれちゃうと、ほんとにすごかったね。第六のみんなは歩いてないかなあ」
「ちっちゃすぎて見えないのかもしれないわね。電、次の在庫ブロック出してくれる?」
「…………あれっ!? それでもう最後なのです!」
「え、うそ、まだお昼ちょっとよ!? 200部ちょっと持ってきたのに! うちって、そんなに大手の鎮守府だったっけ?」
「知らないよー! どうしよう、まだお客さんが来るよ」
「しょーがないわね、見本も一冊売っちゃって、あとは立ち読みだけしてってもらいましょ。ペーパーはまだあるんだもの」
「わあ、今度は加賀さんと愛宕さんが来てくれたのです!? 売り切れちゃっててすごく申し訳ないのですー! ふぇぇん!」
「だだだ大丈夫! ペーパーはまだあるんだもの! ごめんね、次も来てね!」
[
あとがきペーパーおもて ]
[
あとがきペーパーうら ]
「おっきなボードが回ってきたよ?」
「へえ、これに周りのみんなでよせがきするのね。いいわ、こっちはやることないもの」
「じ、上手に描けないのです……」
「仕方ないじゃない、机の上にばーんって置いて描けないんだもん! 描けたわ! はいパス!」
「そういえば、お客さんが何人か『原画はアフターイベントの賞品になるんですか?』って何度も聞いてたのです」
「この即売会が終わったら、じゃんけん大会でいろんな賞品がもらえるみたい。その賞品を、今、それぞれの鎮守府から集めてるのね。面白そう! うちからも何か出せるかしら?」
「ふっふっふ……こんなこともあろうかと、100均ではごいたを買っておいたのです……!」
「わあっ、ナイスだわ電! がしがし描きましょ!」
ポスカで下地を作ってマッキーでがしがし作画
「……途中で帰投命令が来ちゃったわ。あっという間ねー。できれば最後までいたかったんだけど」
「司令官さんも
第二次スーパー艦隊これくしょんEXが欲しいよって言ってたから、仕方ないのです。素早く陣形解除して、音楽海域に向かうのです!」
「了解よ。あ……電、あれ見て、あっちでぶらぶらしてるのって漣じゃない?」
「ほんとだ! あっちはたしか、コスプレ海域なのです。遠征に付いてきてないって思ったら、あんなところにいたんだ」
「そうだ、日記本持ってもらって写真に撮ったら、いい記念になるかも。
…………あれ?」
「見えなくなっちゃったのです?」
「なによもう。あの子もせっかくお祭りに来たんだから、もっとみんなに撮ってもらったら良かったのに。変なところで恥ずかしがるんだから」
「そうだね。でもきっと、また来たらまた会えるのです!」
なお、見本はイケメンボイスの戦艦霧島さんがチェックしてくれました
今回の顛末はだいたいこんなかんじ。
オンリーイベントに参加するのは今回が初めてで、これまで座ってきたオールジャンル即売会との空気の差に、自分は大きな感銘を受けたのだった。
それは文字通りの、連帯感。BGMも、会場の至る所に張り巡らされたネタも、周囲が手掛ける作品も、すべてが「艦これ」という名の元に繋がり、お互いを受け入れている。どんなサークルも、きっとこの場所では孤独になりようがない。
孤独な創作というのは尊く、鋭く、なによりも気楽で楽しいものだけど……
twitterで艦これイラストを見せたとき以来、自分の周囲を包む二次創作独特の暖かさは、そのままこのイベントの空気に繋がっていた。
楽しかったなー。
これはもちろん遊びに来てくれた方のおかげで、大感謝です。
新刊がなければなかなかイベントには出展しにくいもので、そういう意味でも自分の「次」がいつ、どんな形になるかは分からない。でもまた、いつかこういう場所に参加してみようと、自分は次のことを考え始めたりしているのだ。
そうそう、「
METHOD of the SEA」、まもなく再版分が完成します。来週末にはおそらく各ショップの在庫が回復しているので、イベントで見本しかめくれなかった方も、チェックしてやってくださいね。
10/1 Wed
希代のハンサム・宇宙一の名犬・そして自分が撫でると決まって目をそらす実家のロンドが、虹の見える原っぱで寝そべるために出掛けていきました。こちらでは18年間(19年くらいかもしれん)ずっと、元気に走って食べて寝てたそうです。えらいな。撫で足りないけど、まあ、気長に待っててくれるだろう。
古くからこのサイトを見ていた方は、日記等にときおり登場していたこの白い犬を覚えているって方もいるかと思います。向こうの居心地が良くなるように、お酒か何かを飲むときにはちょっとだけ祈っててやってください。
10/7 Tue
[Gallery:アンジュ・ヴィエルジュ]
この夏秋は、どちらかというと単発のイラスト仕事が増えてきているようです。今ここに至っても有名になった気はまったくしないんだけど、目の前のことを不足なくやってれば、お仕事は次に次にと連鎖していくものだなーと改めて実感してたり。
今日ギャラリーを更新した「
アンジュ・ヴィエルジュ」は、美少女をテーマとしたカードゲームです。一年前のこの仕事で、描いたキャラに愛着が湧いていたら、今年同じキャラクターを描く機会に恵まれました。やった。
自分がイラストを4枚描いた新作が間もなく登場するので、プレイヤーの方はどうぞよろしくです。
……改めて実感するまでもなく「美少女」って凄いテーマだ。
素晴らしい美少女描きの方に混じって、自分が役割を果たせているかどうかは、遊んでいる方に聞かなければわかりません。女の子が可愛くて、なおかつ愛着を持って使い勝手の良いカードになっていたら、自分はとても幸いです。
10/18 Sat
不定期艦これ日記 艦これRPGの口絵編
この日は「
艦これRPG 出撃ノ書」の発売日で、自分はこの本に口絵をたくさん描いたのである。
それは、イラストレーターな自分が一つ仕事をしたっていう日常光景にすぎない。
でも、見方によっては……このサイトで現在断続的に書かれている艦これプレイ日記から見ると、それはあまりにもでっかい変革を意味する出来事であった。
「なんででちか?」
ピンク髪の艦娘が聞いてきたが、この彼女は、さんざん描き慣れたあの駆逐艦ではない。
「うん。潜水艦でち」
プレイヤーとしての自分はまだ会ったことのない、未知の艦娘だった。
「未知てなんかつよそうでちね。知られないままでいたいかもでち」
名前は伊58。発注でその名前を聞き、自分はGoogleで画像を検索した。
特徴的な髪飾りが添えられたピンク髪と、上だけのセーラー服と、腰からいきなり世界が断絶されたような水着姿の艦娘。
それになんとなく見覚えがあったのは、他の人が描いた彼女のイラストを過去に何度か目にしたからだ。その時いっしょに覚えていたのは、語尾がどうやら「でち」だということと(二次創作では既定事実のように設定が構築されることがあるので、油断ならない)、なんか「オリョール」にこだわりがあるらしいということ。オリョール。聞き覚えがあるけど、なんだっけな……。
「オリョールの話はいいでち」
そ、そうか。
「提督はキャラが定かではない私がでちでち言ってるとこだけ想像するのがお似合いでち」
わかった。
そんなわけで、「ゲーム画面のみを作画資料にする」すなわち「会ったことがない艦娘は意地でもうろ覚えで描く」本連載のルールは、自分が伊58をイメージ検索した瞬間に変わってしまったのだった。
「しょうがないでち。私だってうろおぼえで描かれたらたまったもんじゃないでち」
そう、しょうがないのである。だって仕事なんだもの。
辺境艦隊にまだ来ていない伊58や、天津風や、大鯨や、アイテム屋さんかと思ってた明石とか、画像資料を見ながら楽しく描いて、しっかり覚えてしまってもしょうがないのである(時間を掛けて描くと、当然だけど、覚えるものだ)。
我が艦隊にはまだまだ描いてないキャラクターがたくさんいるけれど……まあ……機会はきっと、たくさんあるさ。
さて、仕事で「艦これ」イラストを描くときに考えていたことは、意外なことに、今までやってきたこの絵日記と同じ線上にあるようだった。
なんてことないフレーズだけど、それは「自分の捉え方を絵にする」ということだった。
「こういう描き方をしてる人は他にないんじゃない? なかったら嬉しいな」と考えながら、なんだかいたずらの落とし穴を一心に掘り続けるような心境で、口絵をたくさん描いたのだった。
「そこは私に合わせて『潜水してるみたいに』とかじゃないでち?」
上手いこと言うね。
水と言えば……仕事の目線で捉えて改めて感じたけど、艦これほど「水面」が頻出して「地面」を見ない世界観って、自分は他に描いたことがない。草木や石畳、アスファルトで彩られる地面は無限のバリエーションがあるけれど、水面を表す描写の語彙は、自分はほとんど持ち合わせていない。まだ、多様に描く余地はあるはずなのだ。艦娘の立つ位置を彩る、背景としての水面の描き方は、まだこんなもんじゃない。
白黒で艦これ絵を描くのも初めてだった。シナリオの挿絵として本文中にはさまれる自分の絵は、絶海の要塞で過ごす艦娘達と、深海の基地を探索しようとしている伊8(こちらは自分に馴染みがある)。モノクロで艦これを描く時には、グレースケールの区切りの中で、やはり多様な絵が描けるはずだ。波間に隠れた闇の深さと、陽光に透過する光の眩しさ。それはカラーイラストよりもはるかに難しい(実際、カラーが上手い人に比べると、モノクロが上手い人は非常に少ない)。
仕事で艦これに相対するとき、自分の視点はゲームプレイヤーではなく、絵をより良く描こうとするイラストレーターのそれになる。言うまでもないことだ。
だけど、この仕事だってたぶん、「艦これというあそび」の一環だと思う。
楽しく絵を描いて、より良い絵を目指して、みんなに披露して共有するという楽しみは、絵日記と全く同じものだ。
艦これ関係の初仕事がTRPGだったのって、自分自身の仕事の縁が巡った「まったくお似合いな第一歩」に思えてちょっと嬉しかった。
ほんと、声を掛けて頂き、ありがとうございます(この場で私信)。
ひょっとしたら今回の縁はまだまだ先に巡って、自分に新しい絵を描かせるかもしれない。
そこで自分はどんな艦これを描くだろう?
「ご主人様ー」
本をぱらぱらめくっていたもう一人のピンク髪な艦娘が声を掛けてくる。
「すっごい見慣れた絵もあるんですけど。口絵の三枚目で麻雀してるのって、うちの四人?」
うん。そこのページの指定だけ「登場させる艦娘はお任せします」だったからな。
「あんまり資料見なくても描けるからそーしたんですよね。ご主人様マジクレバー。ヒュウ!」
まあ、いいじゃん、そういうとこで遊んだって……。艦これというあそびはそういうものなのだから。たぶん。
「……いつか堕落の口実になっちゃいますよ、そのフレーズ」
(つづく)
台風に出撃するものじゃないでち!
10/31 Fri
……ってらくがきを描いてたら、
12/30のコミックマーケット3日目、東・ム−15b「辺境紳士社交場」スペース当確しました!
やったー!
夏に落っこちた悔しさは今もまだ鮮やかだったので、とっても嬉しい。
今回は夏に作った奇書「
TABEMONOPOOL morning」の続編を作る予定です。冬なのにスク水ごはん。目の前のいろいろを片付けたら、メニューを決めるところから始めます。
11/10 Mon
今週末はゲームマーケットというこのタイミングに、新作「王たちの同人誌」全ての入稿が完了しました(箱とカード64枚分とマニュアルを別々に入稿したため、いつもの本作りと労力の質が違った。たいへんだったぜ)。意味もなく秘密のベールに覆われてきたこのカードゲーム、まもなく詳細を明らかにできそうです。
11/12 Wed
「王たちの同人誌」パッケージが届いた! カードはゲームマーケット直前に届くためまだ安心できないけれど、仕上がりはばっちりです(今回初めて特色込みのフルカラー印刷に挑みました)。すこぶる手触り良いです。カード64枚収めたときの密度が半端無いです。
なんでこんなぎっちりになってるかというと……今回グラフィックでパッケージを作る上ででかめのトラブルがあったので、備忘録代わりに以下メモ。
・最初、グラフィックに「トレーディングカード印刷を使用して作成したカード64枚を収納するパッケージを作りたいので、1枚あたりの紙厚を教えてほしい」と質問
・0.308mmという回答。0.308*64+5mmと余裕を持って(カードの出し入れのしやすさと、マニュアルを挟み込むために、少し空間を空けたかった)こちらが寸法を算出し、パッケージ注文
・奥さんがグラフィックで作っていた別件のトレーディングカードの完成品が届く。厚さを計測してみると、一枚あたり約0.4mm。自分の作ったパッケージには64枚が収まらない可能性が出てきた
・グラフィックに相談。グラフィック側は「こちらから伝えた紙厚に間違いはない。重ねた際に実際の紙厚よりも厚みが出ることがある。実物を持って事前に寸法の相談をしてほしかった。こちらで組んでみたところ、64枚はぴったり入ったので、問題はないと思われる」という回答。
・「重ねた際の厚み」をこちらは知りようがない。そちらが伝えた数値を元にして作ったパッケージに不備があったのに、作り直しはしてもらえないのか? ……と数度交渉を重ねたけど、失敗(最終的に「数割引の価格で再生産・最速納期で送付」、という提案を受けたけど、自分はそれを断った)
・グラフィックは責任回避を優先している、と判断。これ以上の交渉を諦め「現在制作しているパッケージをそのまま送ってくれ」と伝える。パッケージが届く。
・奥さんが別件で作っていたトレーディングカード(日を改めて紹介します。ステキ)を64枚借りて、パッケージに入れてみるとぎりぎり詰め込むことができた。あと1mm余裕を削っていたらアウトだったかも、と思ってひやひや。
たしかに入念な事前相談はすべきだったと思うんだけど、最初の紙厚質問に「64枚のカードを収めるパッケージを作る」という用途を添えていたので、それに対して「重ねた際に多少厚みが出るので、注意」というアドバイスが欲しかったなあ……「なんでアドバイスしなかったんだ」って、そりゃ、乱暴だけど、向こうはプロなんだからさ……。
なんにせよ油断してた。反省です。二度と同じ間違いはすまい、と思うし、有事の時にこんな仕事のしかたはやらないようにしよう……と思った。
今回は圧倒的にコストが軽く済んだためグラフィックを選んだのだけど、カードゲーム作りのノウハウや有事の際のケアは、この会社には「無いもの」として、重々気を付けて利用しないといけないみたいです(パッケージとは別件なんだけど、自分が予測しようがない「製造ラインの混雑」を理由に、カード納期を+2日&製造数の半減を飲まされた。サイトでは「納期5日」以外の情報がなかったんだけど)。
もし自分以外にグラフィックでのカードゲーム作成を考えている方がいたら、すこし気を付けてくださいね。
11/13 Thu
twitterで「あなたのフェチを教えてください」ハッシュタグが流れたとき、なんとなく描いた絵に「うなじ」とキャプションを付けたのだけど、正しくはつむじだ。
それ以来、致命的に頭の中でつむじとうなじがごっちゃになってしまいました。うなじもまあまあ好きなだけに……。
11/14 Fri
フライヤーとして制作していたマニュアルが届いた!
サイズはカード約6枚分。オプションに「3つ折り」が指定できたので、あとは半分に折るだけで箱の中にぴったり入るようになっています。
小サイズの文字で構成されるマニュアル、これだけは近年Illustratorを練習しといたのが報われました(Photoshopだと細かい文字がぼけるんだよね)。
あとはカードの到着を待って、箱に一式詰め込めるか検証するだけ……ちょっと心配だけど、待つしかない。
11/15 Sat
どかどかとカードが届いた! 懸念していたパッケージ問題も、どうにか形を保って全要素を詰め込むことができたので、一安心。
そんなわけで、秋の辺境紳士社交場新作カードゲーム・
王たちの同人誌詳細ページを公開しました。3-5人のプレイヤーで、わいわい騒いで同人誌作ったり即売会を切り抜けたりするゲームです。今野隼史はガチのカードゲームがちょっと苦手で(弱い)、勝敗は二の次で遊んで笑えるゲームが好きだなあ……という趣味から、こんなゲームを捻り出すに至りました。
箱からカードまで「こんなデザインのネタゲーがあってもいいじゃん?」精神に溢れた、一箱1500円のずっしりしたゲームです。
ゲームマーケット搬入数は100個、多いか少ないかちっとも分からないけど、ここで完売しても翌週のコミティアやショップ委託通販など、増産・入手のチャンスは今後もたくさん予定されています(そんなわけで予約・取り置きを今回行っていないので、ご容赦ください)。まずはこの100個がどんな感じに遊ばれるのか・遊ばれないのか、ゲームマーケットに来てくださる皆さんに答えを委ねたいと思います。……たぶん、面白いと思う。よろしくね〜。
11/16 Sun[Game market 2014秋]
本番前日にようやく揃ったパッケージ・カード・マニュアル。一日掛けて箱詰めした100個のカードゲームを、即売会の長机に積み上げて(100個だってのにえらい重い!)、辺境紳士社交場のゲームマーケットが始まります。
「初めて作るカードゲーム」がどれだけ受け入れられるかさっぱり予想できない状況は、不安1割楽しさ9割で、とても良い感じの「はじめて」。どうなるかな?
10時の開始直後に会場のいたるところに行列が形成され、サークル辺境紳士社交場がいまだかつて経験したことがない長さの列が(あれよあれよ)としていたら……
40分で完売かよ!
慌ててる自分の斜め前に颯爽と現れ、たちどころに列整理をしてくれたゲームマーケットスタッフのお兄さんには超感謝です。
表に見せるデザインや作りの良さ、テーマの突拍子の無さにはちょっと自信があったけれど、それにしたって……ルールもカードの事前公開もまったく不足してたのに、なんでみんなここまでためらいなく手に取ってくれるのか? どうも、それが、「ゲームマーケットで新作ゲームを発表して、手に取られる」という構造みたいです(正午には新作完売を見せるサークルが多数だったとか)。
とにかく、「本気でゲームを買いに来ている/売り切れに遭遇しないように尽力している」参加者が、とても多かったということ。バックヤードに、人の背に届くような段ボールの山を積み上げていたサークルがあったのも、いまなら理解できます。
対して辺境紳士社交場「王たちの同人誌」は、明らかに供給不足でした。たくさんの人に「完売しちゃったかぁ」と言わせてしまいました。大量生産と管理が難しいカードゲームで、初めて挑むジャンルとはいえ、盛大に読み間違えてしまったなあ……。
買ってくれた方、ありがとうございます。買い損ねてしまった方、ごめんなさい。
自分の作ったゲームは、どうやら自分が思ったよりもちょっとだけ、買ってくれる方が多いみたいです。今回得た実感を足がかりにして、もうしばらく本作は増産していきたいと思います。
まずは11/23のコミティア(X524「星とレシプロ」です)に「王たちの同人誌」持っていきます。ゲームマーケットはすごい人手だったけど、創作系同人誌即売会でのカードゲームって、ちゃんと手に取ってもらえるのか? またも読み切れない初めてのシチュエーション、どうなるかなー、と不安1割/楽しみ9割なのです。
(追記)
この日委託として現物を机に並べていた
神無宇宙さんの
ゆるゆるモンスターズ、通りがかったいろんな人に受けがよくて、自分もほくほくしてました。とにかく絵と作りが可愛い、丁寧な作品なのだよね。こちらもコミティア「星とレシプロ」に原画と合わせて並ぶので、おすすめ。原画もすっごいよ。
11/22 Sat
翌日のコミティアに向けて準備を整えています(ばたばた……)。
今回はいつもとちがい、企画出展として絵も展示できる大きめのブースを確保しています。
神無宇宙さんとの合同出展・X524「星とレシプロ(
http://zrgt.net/offline/comitiax4/)」のテーマは"印刷と原画"。自分はモノクロイラスト原画の展示を行います。
実際の原画と、それを使ってできあがった「本(カードゲームもあるよ)」を見比べてもらえると嬉しいです。
このお品書きにはないけれどシュレディンガ・フォークス前巻「
時々の境界線」や、現在本屋さんで買うことが難しくなってる「
絶体絶命英雄」単行本もちょっとだけ持っていくので、よろしくですよー。
11/23 Sun [comitia110+X4]
コミティア出展してきました! 今回は
神無宇宙さんとの合同出展で、畳二枚分くらいの面積のミニ原画展も行っていました。いつもの同人誌頒布の横でゆったり原画を見ている人がいて、なかなか面白い形の即売会になったと思います。
いつもより広い会場の中にうちのサークルを見つけて、本やカードを買ってくれた方、絵を見てくれた方、ありがとうございました。
今回のコミティアはこういう「企画出展」しているブースがたくさんあって、向かいのブースでは戦艦の内部をヴァーチャル体験できる(こっちからはノートPCの前に座って、立体視スコープとヘッドフォンを付けたお客さんしか見えなかったのだけど、超面白そう)催しがあったり。大人が全力で文化祭やったような空気があって、大層面白かったです。お客さんとして回る時間がもうちょっとほしかったくらい。
「
王たちの同人誌」はやはり序盤1時間ほどで当日分が完売し(取り置き制のおかげで開始直後の混乱はかなり抑えられました。冬コミでも取り置きやります)、閉場直前に「
シュレディンガ・フォークス 時々の境界線」が払底しました。既刊が一つ無くなるたびに、未来への階段が一段積まれる感覚があります。また新しい本作ろう。
新しい本作ろう、といえば、
Circles' Squareさんから同人誌コンテシート「
Do Conte」いただきましたよ!
これは同人誌ではなく、「描きたいことを書き殴って整理する、誌面レイアウト・構成台割書き込みシート」。同人誌のための文房具です。
文房具の魔力は見た瞬間に「使えそう!ステキ!欲しい!」と思わせるところにあり、この企画が発表された瞬間に、自分はまさに「ステキ!」と思ったのです。個人的には体裁が整った台割表がものすごく使えそうに見えました。
(自分はまず誌面のイメージを数ページらくがきしてみて、構成を決めて、台割を手描きしてから原稿を作り始めます)
今まさに冬コミ用新作を準備し始めたところだったので、ありがたく使わせていただきます。ページ割るぜ−。
11/29 Sat [Gallery 東方カードスリーブ]
さいわい面白い話が途切れることはなく、いろいろ仕事している秋冬です。艦これに関しては、一つのアクションが次へ次へと連鎖していく感触があって、面白い一年でしたね(早くも一年振り返りモード)。来年はどうなるかな?
冬コミの本のためにラフを切ったりメニューを決めたりしてるけど、制作を加速するためには、身の回りのことをもうちょっと片付けなければならない……というわけで、溜まってたイラストを公開するべくギャラリー更新しました。
東方カードスリーブのための三枚です。
「王たちの同人誌」増産の目処が立ちそうです(パッケージのきつい問題は増産分では解決します)。冬コミに持っていくとともに、年始ごろにアナログゲームショップでの委託販売&web通販が始まる予定。このサイトでの告知をお待ちあれ。
12/1 Mon
ひさびさ絵の具仕事中につき、らくがきも絵の具で。その辺にあったぶ厚いクラフト紙に着彩。色付き紙+ガッシュ厚塗りは描いてて気持ちいい。
「王たちの同人誌」増産分の手配で月末月初の時間が削り取られてしまった――冬コミ準備にせっつかれるこの時期において、一日の価値は同量の銀にも等しい。年末にまともな新刊を出すために、練った計画を正確に駆動させねばならぬ。スク水ふたたびだ!
12/16 Tue
「王たちの同人誌」増産中。ちょっと薄い+強靱な用紙になります
半月ほどの時が過ぎ(ほんとあっという間に二週間とか過ぎちゃうのだね)、仕事を数件乗り越え、新刊の執筆&入稿をどうにか片付け、各書店への委託申し込みや冬コミへの搬入作業を破竹の勢いで仕留め、今は12月に残っている仕事と新刊の告知サイトを作る時期です。なんか取り逃してないか、この時期は非常に冷や冷やします。
冬コミ(12/30 ム-15b)新刊「TABEMONOPOOL lunch」、表紙の色はだいぶ差があるけれど、前巻「
morning」とやってることはびっくりするほどおんなじ。すなわちスク水と食べ物しか描いてない! 情報ページは近日オープンさせますよー。
12/18 Thu
かなり黄色い新刊が届いた! そんなわけで……
冬コミ(12/30 ム-15b)新刊
TABEMONOPOOL lunchの詳細サイトを公開しました。
ここでも書いているけれど、カードゲーム「
王たちの同人誌」については、12/23(火/祝)20時よりこのページ上にて、数量を限定して取り置き(購入予約)を受け付ける予定です。どうもこれだけはスタートダッシュで大混雑を招くアイテムらしくて、当日の負荷分散のため、ひきつづき取り置き制を採用することにしました。
コミケで「王たちの同人誌」を買おう、と予定されている方は、このタイミングを狙ってもらえると助かります。
新刊「TABEMONOPOOL lunch」の方はかなり大規模に持ち込んでいるので、ゆっくりめに会場に来ても大丈夫(なはず)。冬コミの大きな事前準備はこれで全て終わりました。さあ、どうなるかなー。
12/23 Tue
*王たちの同人誌冬コミ取り置きのご案内*
12/23に受付をはじめた「王たちの同人誌」取り置き、40個の定数に達したため、受け付け終了しました(現時点で自分が確認した申し込みすべてに返信を行っています。メールが不着という方はお手数ですが、再度こちらにご連絡ください)。
……予想してたよりずっと早くてびっくり。ありがとうございます、無事にゲットされたら、コミケの記憶が鮮やかなうちに遊んでみてください。きっとおもしろいです。
通販手配の方も進めていて、来年頭頃から少なくない数量、web通販で扱われる予定が固まりそうです(一部店頭では実際に手に取れるようにしたいです)。準備が整ったらサイトで告知するので、チェックたのみますね。
先日のアナログゲーム会で初めて「王たちの同人誌」がしっかり遊ばれている様子を目にしました。予想通りか、それ以上の笑えるネタゲーになっててほんとに良かった。自分が遊んだ席では「力士」がかなりネタ力の強いカードになってたみたいです。プレイヤーによって、カードのネタとしての重みは変わってきそう。「壁」と「18禁」が暴力的に強かったのは狙い通り。そういう世界観です。
「王たちの同人誌」を増産(今回は
タチキタプリントさんにお願いしました)したものが無事に手元に届き、急ピッチで箱詰めを進めています。カードが薄く強靱で、箱詰めが大変スムーズになりました。MPP貼りの初版とは色々質感が異なるけど、これはこれで素敵な手触りです。
カード束はセットを構成する64枚ごとに薄手のクラフト紙が挟まっていて、箱詰めしていくと無数のカード大のクラフト紙片が発生します。3セットごとに挟まれている真っ白なカード用紙と組み合わせて、ミニノートを作ってみました。感触がいい。
表2に羊。年賀状作らなきゃねー。
縁あって、24日発売の「
鎮守府生活のすゝめ Vol.5」
に、トリビュートイラストとして一枚絵を描かせていただきました。「煙突あったかそう」とか、冬場の艦娘を想像するのが楽しかった。買われた方、見てあげてね。
12/28 Sun
なにやら、早割カードテキストの写真がtwitterで一瞬バズったみたいで、冬コミ開催直後の混乱が心配になってる2014年の年の瀬です。
そんな「王たちの同人誌」の委託販売が
Role&Roll station秋葉原と
イエローサブマリンで始まりました。R&Rステーションの方では初日に入荷した分が一瞬で蒸発したらしく、おおあわてで追加納品してたり……。
現在いくつかの店頭で取り扱いがあるほか、近日web通販で取り扱いが始まる予定です。自分も毎日チェックしていますが、販売状況はこの数日でめまぐるしく変わると思われるので、告知に取りこぼしがあったらごめんなさい。
手持ちの在庫もだいぶ少なくなってきました。ほんとはもっと「いつでもどこでも安定して買える」くらい潤沢に用意できればよかったけど、同人誌と違って生産に何重もの段取りがあるこのカードゲームは、まだ数を揃えるのが難しい。冬コミ後の状況を見て、自分の手が開いたタイミングで増産をすべきかどうか検討することになりそうです。どうするかな……。
同人用名刺作ってたり、冬コミの準備が進んでいます。今回はとにかく頒布物の方向性がとっちらかってるので、なかなか大変。
カードゲームだけではない、我がスペースには艦これ日記本もゲームブックもスク水ごはん本も全方位に向けて並ぶことになるのだ。高い敷居も低い敷居もよりどりみどりで、いかにもお祭りではないか、めでたいめでたい、わあっはっは! 重畳じゃ! 海老を持て!(突然の殿)
冬コミのサークル辺境紳士社交場については
新刊TABEMONOPOOL lunchの告知&冬コミ総合情報サイトにすべて書いているので、遊びに来る方はこちらを見てってくださいね−。
12/30 comicmarket87 ム15b
新刊「
TABEMONOPOOL lunch」をひっさげて、一年ぶりのコミケです。
今回は搬入数が多く、在庫の入れ替え作業を最小限に抑えるため「机の上に詰めるだけ本を積む」という無骨すぎるディスプレイをすることにしました。結果的にこれは正解だったんだけど、どう見たって雰囲気は悪いよね……。
開場直後は数人をぽつぽつと迎えただけで、不自然な静けさ。
しかし、十分が過ぎたところで少しずつ人通りの密度が増え始め、その増加ペースはとどまることなく机の前を埋め尽くして、気がつけばでっかい行列が!
(入場は瞬間的に波が膨れるわけではなく、量を調整されながら人がホール内に入っていく感じ。ピークは最初壁に立ち上がり、時間差で島中へ及ぶ)
ピークを越えるまで二時間近く。やはり真っ先に「王たちの同人誌」がなくなり、次いで新刊「TABEMONOPOOL lunch」が完売。
経験上、絶対に残るはずだった冊数400部を印刷所から直接送ってもらったので、この即日完売はまったく予想外。この時点で13時、午後から入場したばかりの人に頒布できる新刊が無くなってしまうという事態に。
新刊早期完売は、ほんと、申し訳なかったです。
部数を一回り増やすべきだったのか……。
今回の「買ってくれる人の多さ」には何らかの要因があるはずなんだけど、いまいち突出した理由が思いつかない。
たとえば春からの艦これ二次創作を通じて自分の絵を知ってくれた人が増えたのかもしれないし、コミケ直前にカードゲーム「王たちの同人誌」が広めに話題になったからかもしれないし、「想いTe"L⇔Report」はしやんさんからの公知が効いたのかもしれないし、アキバblogさんの冬コミ支援ツイートがサポートしてくれたのかもしれないし……
いずれにしても。
これらはいずれも、この2014年に「新しくなんかやってみよう」という開けた方向へのアプローチが産んだものです。
一年の最後にこうして、わかりすぎるくらいの形で、挑戦に成果が返ってきたのだとしたら、ありがたいな。
14時を回る頃には艦これ本、シュレディンガ既刊も払底し、当サークルには極めてまれな「完全完売」となりました。記録を辿ると、近年自分が参加したコミケではこれに近い売れ方をしていたみたいなので(わかっちゃいたのだが、コミケに来る人は多い)今後同人誌の部数を決めるとき、「そのイベントがコミケかどうか」を判断に入れることになりそう。
15時に撤収。一箱だけ発生した荷物を発送しにホール外へ。さすがにこの時間帯は列は少ない。クロネコヤマトに「電子マネー専用」列があって、そっちが多少空いてたかも。コミケ閉場後に搬出列がごった返すとき、電子決済の速度は地味に効いてくるような気もする。今度見掛けたらまた並んでみよう。
……というかんじのせわしなく、楽しいコミケでした。手伝ってくれたみんなにひたすら感謝(迷惑も掛けてしまいましたすいませんすいません)。
そして、年の瀬にうちに遊びに来てくださったみなさん、ありがとうございました。当落の女神が微笑んでくれたら、次は夏のコミケに出展します。
KPTメモ(※はコミケ限定)
keep
・やはり
POSUTAべんり!
・お札ケースを机中央に吊るす→お札整理の動作がスムーズ
・値段設定500円/1000円/1500円(他方、シュレディンガを含んだ会計はボトルネックに)
・随時「全部」の値段を意識しておいたこと
・次在庫をあらかじめ解放してもらってたこと
・ベストタイミングで既刊完売になった
※初速時に最大限多量の在庫を机に出していたこと
※行列用のお品書きボード&最後尾札
problem
※一人だと接客が成立しなかった(昨年夏のコミケに続けて、この読みの甘さでかなり迷惑も掛けてる)
※ディスプレイが美しくなかった
※新刊400部は12時まで持たない可能性がある
・水分補給の暇がなくてやばかった
・挨拶時にわたせる新刊が残ってなかった
・新調した名刺を配る余裕がなかった
・取り置き対応に時間が取られた
・お札入れとコイン入れのキャパシティ不足
try
※大部数搬入でもサークルスペースの体を成すディスプレイ
・在庫出しを素早く行う準備
・お札入れとコイン入れを追加
・ストロー式の飲料を導入
※売り子さんを事前に頼んでおく/13時まで2レジ想定
12/31 Wed
昨日の冬コミ、社交場史上最大の盛況でした。びっくり。ありがとうございます!
記録を取る余裕もなかったけれど、正月明けに振り返って恒例のレポートにしようと思います。
年始からこの冬コミに至るまで、2014年の大いなるご愛顧、ありがとうございました。来年も楽しく頑張りますよ。良いお年を!