(2014/5/5 追記) 本書は完売したけれど、物語の全編をこちらでweb公開しています。 [Schrodinger Folks on the WEB] |
2011年12月31日(土) 東4ホール モ-01b「辺境紳士社交場」 * この本について * 今年まで連載していた漫画「声優劇場 パプリオーン!みずはらさん」(amazon)の劇中作に、"毎回内容の変わる呪いにかかった猫耳王女と、お付きのメイドの冒険"というファンタジーな物語の断片がありました。 これは「みずはらさん」一話執筆中に三分で考えたようなとりとめもない設定でしたが、我ながら「これちょっと面白いな」とずっと思い続けていて、その妄想を膨らませて一冊の本に仕上げたのが、本書というわけです。 劇中作の「シュレディンガ・フォークス」は"アニメ化されたライトノベル"という設定だったので、どうせならこの本もちゃんと挿絵が付いてる小説として――自分も本業は挿絵描きなので――作ってみようと、まず手始めにやったのは、自分の手で小説を書いてみることでした。 本文を書いたのが自分なら、どんな挿絵をどこにつけようが自由ですからね。 ……で、 やってみるまでは分からなかったことをいくつか見つけました。 「たとえプロット無しの半アドリブストーリーでも、小説を書くのはとっても時間がかかる」 「執筆者本人にとっては、すべてのシーンが挿絵化されている」 「Indesignの使い方」 「本文組み、というデザイン」 「萌えるシーンはむずかしい」 「地の文多いぞ、自分」 「背景描写細かすぎ」 「なんか自分の文章、秋田禎信っぽくね?」 「森博嗣っぽいぞ」 「しょうがないじゃん、それ読んで育ったんだから!」 「あとゲームブック文章じゃね? 石畳とか湿度とかどうでもよくね?」 「グレイル・クエストの雰囲気が好きです」 「それはともかく、実際のところ時間が足りなくて、一冊できれいにお話を終えることができませんでした。無念だー。こんだけ頑張っても120ページって、世の中のライトノベルはどんだけエネルギーを掛けて作られてるんだ、信じられん。作家マジパねぇ。あとさあとさ、Indesignの勉強にも時間がとられてさぁ……」 「いいわけすんな! 醜い!」 「情けない!」 「本出すな!」 「滅びろ!」 「うう、すいません……」 「ところでなんで会話になってんのシームレスに」 「ライトノベルっぽいじゃん?」 「……世間に喧嘩売ってる本なの?」 「実は違う。ライトノベル挿絵の演出技法、本(製品)としての可能性を試すために、自分の手と自分の資本責任であれこれ実験したかったからでもある。……だが」 「だが?」 「小説書いてたら締め切りが来ちまって、ほとんど絵が描けなかったんだよね……」 「ヘタレ!」 「てなわけで今回ほんとにベーシックな『同人小説』になったと思う。最低限やりたかった"Indesignでの本文横組み"、"ページの三割くらいを埋める小さい挿絵"はどうにか実現したけど、基礎練習みたいな120ページだ。やりのこしたことは結構ある。そのへんはまあ、次回の課題としよう」 「未完で終わらせたいいわけにしても、長すぎる……」 「一話完結式ということで個別の短編それぞれには終わりを用意してるけど、物語自体に大きな決着は用意してやれなかったなあ。小説家はやっぱ凄い。きっかり完結できる力というのが、つまりはプロの資質だ」 「感慨に逃げてんじゃないよ」 「そんな新書版、一冊700円」 「高い! 薄いのに高い! 練習ですとか言ってたくせに! 詐欺!」 「今回770部しか作ってないしねー。同人誌って、結構原価がかさむんだよ。ちなみに仕様的には市販の文庫本とあんまり変わらない。カバー付いてるし、カラー口絵も冒頭に4ページあるし。ほらほら普通の本だよ」 「それなら本屋さんで700円のまともな本を買うよ!」 「た、確かに……」 「納得するなよ! なんかおすすめできるポイントないの!?」 「えーと、書き終わってから改めて感じたんだけど、自分の小説、古めかしいです」 「自慢になるか!」 「キャラの書き方は現代的だと思うけど、金にならない文章です」 「言い方! 言い方!」 「せめて表紙の背景を白くしてヒロインをちょっと裸にするべきだったかなあ」 「中途半端だよ! 志が! あらゆる意味で!」 「"シュレディンガ・フォークス 不確定の王女"、よろしくお願いします。本としての美しさと読みやすさは今まで通り心がけて、なんというか、自分自身が手に取るための本を作った感じです。手にとってお気に召していただけたら幸いなのですが、あの、その、どうか中身には期待しないように……」 「自信持てー!!」 『 シュレディンガ・フォークス 不確定の王女 』 新刊/新書版 120P(冒頭にカラー口絵4P/本編挿絵8点くらい)/即売会価格700円/通販価格800円 * CONTENTS * 観測の始まり 雨の境界 エピローグ ちょっとしたおまけ 本文サンプル [ その1 ] [ その2 ] [ その3 ] ● そのほか、当日持って行くもの ● 「シンメトリカルゲイザー(※18禁)」 「シンメトリカルゲイザーのポスター(即売会価格/300円 & 運搬用紙筒/200円)」 「みそら Dual orbiters」 「みそら No dog runs without biscuits(残部僅少)」 などなど。 ● そのほかに関わっているもの ● 『だるふぁいと!TRPGリプレイ』 by むきりょくかん。 A5/364P/1500円 2011/12/31(土)東ヤ-01a「むきりょくかん。」
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