剣に意思は――魂は込められそうか? 一番聞きたいのはそこだったけど、下手したら、ケンジの心を乱すかもしれない。 「そうか……。ここまできたら、オレら、何もできないけど……せめて、起きて、会議室で待ってるからな」 それだけ言い残し、オレは持ち帰る食事のトレイを持って、邪魔にならないうちに工房を後にする事にした。 「心配しなくても大丈夫ですよ」 そんな工房を出ようとする直前のオレの背中に――唐突に、ケンジがそう声をかけた。 ワケが分からず振り向くと、やはりケンジはこっちに背中を向けたまま、 「オレ……少しだけ、気づく事ができましたから。この剣には――込める事ができそうです」 |
(c)2005-2008 DAIRAKU Kenta / KONNO Takashi / Fujimishobo 七人の武器屋 9 エクス・ガリバー・エヴォリューション! (本文挿絵 2008) |