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アリス:……えーっとー。すーぱーしょーと? なんですか、これ? 新しいコーナーですよね。わぁ、何だかあたまがよさそうに聞こえますね。アリス、おばかさんだからわかぁんない――
あ、セリーヌ。
セリーヌ:あなた馬鹿だったの?
アリス:い、いや。ほら、私ってキャラが普通でしょ? まずはそっから何とかしようと思ったんだけどー……駄目かな。
セリーヌ:むしろ無駄ね。混乱を招くからやめなさい。
アリス:うぅ、だってぇ。私だって目立ちたいわよぅ。私と一文字違いのあの子だって、最近は大食いの特徴で分かりやすくなってきたじゃない。おまけにうさぎまで!
私がこの前つかみかけたのは何だったの!? 春雨に轟く一陣の雷光のように! すぐ消える儚い幻だったのね! よよよょぉ……。
セリーヌ:やめなさい。
アリス:すみません……。
セリーヌ:……心配する必要はないでしょう。何もせずとも、あなたのキャラクタは誰もが認識するところだから。
アリス:そうかなぁ……。
セリーヌ:だから、早くトピックに復帰しなさい。新しいコーナーでしょう。
あなたが紹介しなければ、効果がないわ。
アリス:……ううっ。私、今までセリーヌを誤解してたわ。
これまで、いくら失敗しても手を貸したりなぐさめたりしてくれない、絶恐!鋼の面の皮の冷血ナースとか思ってたのに、本当は違ったのね……ありがとう〜!(だばだば)
セリーヌ:これ以上濃くなられると、私の引き立てとして使えなくなるから。
アリス:(だばだば……)ふぇ?
セリーヌ:早くしなさい。
(一時間後)
医師:……結局私が説明することになった。今回追加されたssナンバリングの二編は『スーパーショート』、つまり超短編に分類されている。
他の短編と比べて極端に短いもの、ストーリィよりはむしろポエムとして読んだ方がいいもの、話自体の閉鎖性が高いもの、と言った投稿作が管理者の自己判断で振り分けられているということだ。(ちなみに、これまで送られてきた投稿がこちらに移転することはない)
そもそも、この投稿システムは固定されているわけではない。……計画していなかったという説が有力だが。『本編』から番外編が分化し、TRPGシステムが作られ、そしてスーパーショートが枝分かれした。
読者の欲求の諸々を唱えるのは簡単だが、事はそれほどシンプルではない。一編を読むのに三分ほどしかかからない超短編を誰かが欲していることを、期待しているにしか過ぎないのだよ。
恐らくこの手の掌編は、意図的には書けないはずだ。職業作家ならともかく――職業作家はここには来ないだろうしね。ストックされる速度は微々たるものだろうが、それも熟練次第だろう。まだ見ぬ新たな投稿者が、このジャンルに真価を見出してくれることを実は管理者は期待している。
……長々と続けたが、今回の新コーナー設置は管理者の趣味に尽きる。これが引き返しの付かないきっかけになるといいのだがね。
アリス:先生。なんでそんな長々とやってるんですか?
医師:ファンページの質問集で、意外にこのコーナーが高い支持を得ていたからな。質を高めてやろうと思っただけだ。
アリス:質の高いエントランスなんて、うさんくさいんですけど……。
医師:君に必要なのはプライドだな。プライドを身に付けて、出来ればそれ以上目立たないでほしい。