The digest of HappyLuckyEntrance-MOVIE

Contributor/哲学さん
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 ――霧の街倫敦<ロンドン>に今悲劇が起ころうとしていた。


「――まずは一人」
ドゥン
「じいさん!」
 老女が叫ぶ。老人の倒れた周りにはチェスが乱雑にばらまかれ、その後ゆっくりと血の海が現れる。
 そして、倒れた老人の前に立っている男は静かに彼女に銃を向けた。
「――そして二人目」
 銃声が街に響く。


 それは一発の銃弾によって始まった。


「――ああアニキ!」
 船乗りは叫ぶ。自らが信じる何かが崩れるのを感じて。
「俺としたことが……」
 そして倒れる男に駆けつけようとした船乗りに更に銃口が向けられる。


 次々と倒れゆく人々。


「一体どうなってやがる!」
「さぁな。私の知ったことではない」
 叫ぶ青年に医師は静かに答える。
「ただ……もしかしたら私は此処で終わるのかもしれない」
 そう言って医師は倒れる。背には銃で撃たれた跡があった。


 戸惑う人々。


「ヤバイヨ!ヤバイヨ!」
「落ち着きたまえ!」
「そうだ。今は」
ドゥンドゥンドウン
 轟く銃声。
「――これで10人(−3匹)」
むくり
「あー痛かった」
ドゥン
「……ともかく10人」


 どうでもいいウサギ達。


「何でこんな事に!」
「アリサ……あんたはさがってて」
「ヘレナはどうするのよ!」
「――これで12人(−3匹)」
ドゥン


 そして銃弾は確実に忍び寄る。フロンティア・パブへと。


ドゥン……キン!
 打ち出された銃弾ははにわを貫くことなくはじき返される。
「……まあアレはどうでもいい」


 やっぱりどうでもいいはにわ。


「危ない!天使の君!」
 青年は走る。愛するモノを守るために。
「アリスト!逃げて!」
「そう言うわけには行かないよ」
「そんなぁぁぁぁぁあ」
ドゥゥン


 報いられぬままに倒れゆく青年。
 そして――。


「うそだろ――テムズ。お前まで」
「ははは……ドジっちゃった」
 笑いながら彼女は崩れ落ちる。


 最後に――。


「サリー!」
「ははは……探偵失格ですぅ」
 ゆっくりと彼女は大地に倒れた。
「後はお前だけだ」


 ただ一人残った男は――。


「見せて貰おうか。あいつの相棒だというお前の力を」
 銃を構える男に青年は何にも答えない。
 そして、ゆっくりと笑い出す。
「――関係ない、俺はなんて情けないんだろうな」


 そして彼は銃を構える。
 凶弾の果てに残るのは一体なんなのか?
 分からぬままに戦いは終局へと向かう。





かつて無いスケールで巻き起こるサスペンス!
激闘の末に待ち受ける、もうひとつの真実と愛!

ハッピー・エントランス・ザ・ムービー(長編)

魔 弾 の 射 手





「俺は――過去から逃げていたわけじゃない」


 来春公開予定
 Comeing Soon!

 君は果たして生き残れるか?

ということで、こちらで公開中

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