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七人の武器屋 飛べ! エクス・ガリバーズ!! & エクス・ガリバー・エヴォリューション!
(c)2005-2008 DAIRAKU Kenta / KONNO Takashi / Fujimishobo
七人の武器屋 8・9
飛べ! エクス・ガリバーズ!! & エクス・ガリバー・エヴォリューション!
(2008/2 アクリルガッシュ)
[おまけ 8巻カバー仮彩色版]

 シリーズのひとまずの区切りとなる第8&9巻は、ご覧のとおり、プロットの段階で上下巻構成が決まったときから「つながる」カバーイラストにすることが決まっていました。その時自分の手元には8巻の本文と9巻のプロットだけがあったため、右半分の絵はちょっとだけ予測を交えて描いています。……カバーイラストとして、破綻してなくて良かった(笑)。
 一枚絵としてみるとジャンとウラヌスの視線が繋がっていたり、ベースカラーがグラデーションを描きながら左右で全く異なっていたり、「episode8」「episode9」の文字が同居していたりと、細かいところでいろいろ面白い絵にできたな、と思います。9巻口絵が折り込み横長仕様になったおかげで、この絵をほぼ完全な形で見せることができたのがとても嬉しかった。デザインの都合で、文庫本カバーだと厳密には"絵を繋げる"ことができなかったからなあ……。

 左右に繋がるカバーと聞いて自分が真っ先に、唯一思い出すのが、名作「フォーチュン・クエスト」5・6巻の表紙です。あのとき手に取った文庫本がまるで宝物であるかのように、子供だった自分はどきどきしていたものでした。あの読書体験は、今回のカバーイラストに大きな影響をもたらしています。
 ここで描いた雰囲気はそういうドラマティックな方向ではなくて、どこまでも賑やかなお祭りのような奴らだったのですが……
 ほんとのところ、「七人の武器屋」って第一にそういう物語だったじゃないかと、自分はラフを描きながら少しも疑うことなく七人の笑い顔(まあ、仏頂面のあいつもいるけどね)を想像していたのです。ほんと、読んでて描いてて面白かった。

 この絵がカバーになった本が書店に並んでから少しだけ時間が経ちましたが、思い出にするにはまだまだ、こいつらは元気すぎるなー。

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