The another adventure of FRONTIERPUB?
「あら、忘れ物みたいね」
昨夜の後片付けと掃除をしていたテムズは一冊の本を見つけた。
「題名は…『悪魔黙示録〜禁断の召喚術〜』…何かしら、これ…」
本を開いてみる。どうやら様々な悪魔の召喚法について書いてあるらしい。だが、ところどころ読めない文字で書かれていたり、眉唾物の内容が書いてある。
いわく、腐敗と蝿と犬の毛の王『ベルっち』について。
いわく、子供に大人気! 明日の政治を狙う魔王『サタンクロース』の封印法。
いわく、足を滑らせたせいで堕ちた天使『フェルフェル』と友達になる方法百選。
「…こんなもの誰が書いたのかしら…」
作者。『蒼目の黒き野獣王』の称号を魔界より与えられし者、フォートル。
タキシードを着た青い目の黒ウサギの絵が、作者絵姿の欄に描かれていた。
この忘れ物が、テムズの手によって抹消されたことは誰も知らない秘密である。
END