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診療所にて 食事の音だけが静かに響く |
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セ「……先生」 ジ「何だ、セリーヌ」 セ「このカレーですが、人参がまだ硬いです」 ジ「……すまない、今度からは気をつけよう」 セ「それと……」 ジ「まだ……何かあるのか？」 セ「何故、彼がここに」 食事の音が止む |
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テ「んぁ？ ああ、オイラの事ならお構いなくッス」 間 セ「いや……」 ジ「まぁ、いるのだからいるのだろう。そうだテリー君、君も食べていくといい」 テ「おっほ。それじゃあお言葉に甘えさせて貰おうッスかねぇ」 セ「というか先生、アリスは」 ジ「まぁ、いないのだからいないのだろう。あ、テリー君。ライスはそこじゃない。隣だ」 テ「あ、どうもッス」 セ（……まぁ、いいわ） 食事の音、再開 テリーが席に着く音 テ「いやぁ、オイラ実はカレー大好きなんスよね。昔、カレン姉ちゃんが作ってくれてからもう病み付きで」 ぐしゃぐしゃとライスとカレーを混ぜ合わせる音 セ「なッ……！！」 ジ「どうした、セリーヌ。も、もしかしてジャガイモも硬かったか……？」 セ（じゃ、邪道だわ……！ カレーライスを混ぜるなんて……！！） セ「……いえ、何でも」 食事の音が続く テ「あ、先生。マヨネーズ取ってもらっていいッスか？」 ジ「ああ。……っと、届くか？」 テ「っと。どうもッス」 セ（マヨネーズ……？ 一体何に……） テ「やっぱりこれがないと始まらないッスよねぇ〜」 ぶちゅぶちゅとマヨネーズをカレーにかける音 セ「なァッ……！？」 スプーンの落ちる音 ジ「ど、どうした、セリーヌ？ もしかして……肉に火が通ってなかったか……！？」 セ（邪道だわ許せないわ……！ カレーにマヨネーズをかけるなんて……ッ！！） セ「い、いえ……大丈夫です」 食事の音が続く テ「そうだ、レタスを忘れてたッス」 セ（なッ！？） テ「あーっと。先生、ケチャップもとって貰えるッスか？」 セ（なァッ！？） 上の台詞とかぶせるようにブチュブチュと以下略 テ「さて、仕上げにドレッシングを……」 セ「……が、な………ガァーッ！！！！！！」 ジ「ど、どうしたんだセリーヌッ！？ まさかマッシュルームが入ってなかったことに怒ってるのか！？」 皿が割れたり物が倒れたり、とにかく騒音と共にアドリブ そしてフェードアウト ジ「あの夜……私が見たものは何だったんだろうか。あれはセリーヌではなかった。 セリーヌであるはずがない。そう、私の知らない、何か別の……」 |
